セデーションとは
セデーションは「鎮静」を意味し、看護師が日々の看護の中でセデーションの場面に当たることは多く、今やなくてはならない医療のひとつとなっています。
<セデーションを行う場面>
検査による苦痛をとる | 胃カメラ、大腸カメラ、気管支鏡 |
終末期の苦痛を取り除く | がん患者の終末期(身のおきどころのない痛みに対して) |
患者の安静のため | 不穏やパニック状態等で危険な場合 |
セデーションの看護
セデーションは患者の意識レベルを苦痛の感じない程度まで下げることですが、危険も伴うため、看護師は十分な観察と管理が必要です。
<セデーション時に必要な看護>
・バイタルサインの確認(特に呼吸状態、場合によって酸素投与)
・意識レベルの確認 ・苦痛のコントロールの程度(痛みをどのくらい感じているか)の評価 |
検査のときは一時的な鎮静で終わりますが、終末期の場合はそうはいきません。終末期の患者の場合、苦痛が強いとセデーションをかけると会話を交わすことができなくなりますし、開始して数時間後に亡くなることもあります。限られた時間に家族が患者と過ごせるように見守り、ときには死を受け入れられるように家族を支える必要があります。
セデーションは耐えがたい苦痛から患者を開放することができると同時に、身体的な侵襲が加わります。看護師には患者の全身管理に加え、終末期では家族への介入も求められます。