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CCUの看護|集中治療に携わる看護師に求められる3つのポイント

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CCUの看護

CCUはCoronary Care Unitの略で、基本的にはICU(Intensive Care Unit)と同じ集中治療室です。生命の危機にある重篤な患者さんを治療するため24時間体制で全身管理を行うことを目的としています。CCUは、心筋梗塞や狭心症などの冠動脈系疾患を専門とする集中治療室です。近年では、重症心不全・致死性不整脈・血行動態が破綻した肺血栓塞栓症などの重症の循環器疾患や心血管系の重症疾患全般を対象にするところが多くなっています。

 

1、CCU看護師の役割

集中治療における看護師の役割は大きく、責任も重大です。一刻を争う病状の中で適正な判断や対応ができなくてはなりません。このため、少しの変化も見逃さない観察力・集中力といった能力が要求されます。

また、集中治療やケアにおける最も基本的な問題には、病態生理・治療・看護についての理解を含め以下の知識や看護技術が必要とされます。

1.全身の循環管理

2.脳神経障害

3.呼吸管理

4.心電図・ペースメーカーの知識

5.多臓器不全

6.フィジカル・アセスメント

7.カテーテルやチューブなどの管理

上記以外にも危機的状況にある患者やその家族の心理について学び、ケアしていく技術を身につけておくこと、各機器や装置の操作や管理がきちんとできること等があります。自分が所属する集中治療室の設備や使用される機器について熟知しておくことが大切です。

 

2、CCU・ICUでの看護

ICUやCCUでは、急変のリスクが高く、集中治療を必要とする患者さんに対して生命維持のための看護はもとより、治療過程における日常生活機能の維持、精神的安定の維持、さらには家族への細かい配慮も含めたケアを行なっていかなくてはなりません。また、生命の危機状況にある患者は、自分では生理的ニードを満たすことができないため、日常生活上のすべての援助を必要としています。

 

2−1、観察

患者には心電図などのモニターが装着されています。これらのモニタリングとともに、直に患者を観察することで異常の早期発見とその対処に勤める必要があります。

①血行動態:心拍数・体温・中心静脈圧・血圧・心電図波形

②呼吸状態:呼吸音・動脈血ガス分圧・呼吸のリズムや深さ・呼吸数

③意識レベル

④血液検査

⑤1時間あたりの尿量や比重

⑥発汗・冷汗、皮膚色

⑦疼痛・苦痛の有無や程度

⑧カテーテル・チューブ・医療機器のチェック

 

2−2、コミュニケーション・看護ケア

CCUにいる患者の中には、挿管されている・意識障害があるため会話ができない人もいます。直接会話ができる患者とは比較的コミュニケーションが取りやすいですが、そうでない患者に対しては看護師の五感と患者の表情や眼差し等からサインを感じ取り対応していく必要があります。また、患者のみならず家族に対するケアも大切です。患者の状態や家族がいない時の様子などを説明し不安の軽減を図るとともに相談・励ましなどの心理的支援をしていきましょう。

①良肢位の保持・体位交換

②不安や苦痛に対するケア

③患者やその家族とのコミュニケーション

④日常生活ケア

⑤患者家族への精神的ケア

 

3、CCU看護マニュアルの活用

各医療機関には基本的に看護マニュアルが存在します。病棟やICU・CCU等それぞれの部署でマニュアルが作成・修正されていると思います。まずは自分の所属する部署の看護マニュアルをきちんと理解した上で一般的に販売されている書籍等を活用していくと良いでしょう。CCUエキスパート看護マニュアルなど循環器看護に必要な知識や手技、看護についての書籍が販売されているので、気に入ったものから読んでみることをお勧めします。また、「HEART Nursing」という医療雑誌を購読することで、心疾患領域の専門看護について様々なカテゴリーから学ぶこともできます。

 

4、CCU・ICU看護師のためのセミナーと参考書

現在CCUやICUに勤務されている方や、これから働きたい・集中治療について学びたいという医療者向けに様々な機関がセミナーや研修を行なっています。学会やセミナーに参加することで学べることが多々あります。また、他の医療機関の看護についても知る良い機会となるため、興味のあるものに参加してみましょう。以下にいくつかご紹介しますので参考にしてください。

ICU・CCU看護教育セミナー(日本集中治療医学会)

集中ケア認定看護師会

日総研セミナー

JSEPTICー特定非営利活動法人

セミナー(メディカ出版)

医学の友社

 

まとめ

ICUやCCUのような集中治療を必要とする所では生命の危機に瀕した重症患者を看るため、常に各状況に応じた適切かつ迅速な対応が求められます。一般病棟に比べると滞在期間は短いことが多いですが、限られた時間の中で患者さんの状態の変化を瞬時に判断し適切な看護実践を行なっていく必要があります。生命の危機の回避と回復に向けて多職種協働でチーム医療を行い、安全かつ的確な看護実践をしていきましょう。

 

参考文献

ICU・CCU看護教本 (医学図書出版株式会社|日本集中医学会|1994年2月20日)


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