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有料老人ホームで看護師が必要とされるのは、2つの理由があるから

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有料老人ホーム看護

有料老人ホームとは、民間企業が運営する老人福祉施設を指します。特別養護老人ホームの入所基準が要介護3以上という規制がある中、有料老人ホームの需要も高まっています。今回は有料老人ホームの仕事内容や給与など、転職の際に気になる点についてまとめました。

 

1、有料老人ホームと特別養護老人ホームの違い

有料老人ホームというのは、設置主体は民間事業者(社会福祉法人でも株式会社でも可能)です。そして、有料老人ホームは提供するサービスによって、「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つのタイプに分けられます。有料老人ホームでは、このどのタイプかによって看護師の役割や仕事内容は異なりますが、基本的には医療行為を行わず、入居者の健康管理が中心となります。

 

<有料老人ホームの概要>

介護付き有料老人ホーム 住宅型有料老人ホーム 健康型有料老人ホーム
・介護等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設

・介護等が必要となっても、ホームが提供する介護サービスである「特定施設入居者生活介護」を利用しながら、ホームでの生活を継続することが可能

・生活支援等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設

・介護が必要となった場合、入居者自身の選択により、地域の訪問介護等の介護サービスを利用しながら、ホームでの生活を継続することが可能

・食事等のサービスが付いた高齢者向けの居住施設

・介護が必要となった場合には、契約を解除し退去しなければならない

高齢者が入所する施設を探す際に最初に検討するのは、特別養護老人ホームが多いと思います。特別養護老人ホームと有料老人ホームは、どのような違いがあるのでしょうか。特別養護老人ホームは、地方公共団体・社会福祉法人が設置している公的施設で、介護を必要とする高齢者のためのものです。平成27年4月より原則として新規入所者は要介護度3以上という条件がつけられており、入りたいからと申し込んで入れるものではありません。しかし、公的施設であることから料金も有料老人ホームより安価で、本人の年金額だけで入所することも施設によっては可能です。

有料老人ホームは、介護だけでなく健康な高齢者を対象とする施設もあり、介護度を問わずに入ることができます。さまざまな対象に向けて受け入れ態勢を整えているため、丁寧なケアや対応を提供することができる一方で、人件費がかかる分金額も特別養護老人ホームの倍以上かかるという特徴があります。

 

2、有料老人ホームでは医療行為や介護はあるのか?看護師に求められる2つの力とは

有料老人ホームに入所している方の特徴としては、自立度の高い高齢者が多いことがあげられます。介護度の高い人であれば、金額の安い特別養護老人ホームも入所可能になるので、その対象にならない比較的介護度の低い人が入所していることが多いです。介護度の高い人も、自宅で介護していた人の急な用事や突発的な事情によってショートステイとして入ることもありますが、主な入所者は1人ずつ自室をもち、食事や入浴といった時間以外は自室で過ごすことのできる人達です。

有料老人ホームは常勤医師を設置していないため、基本的に医療行為はありません。提携病院の医師の指示によって、投薬や通院をします。よって有料老人ホームにおける看護師の業務は、直接介護をすることでも医療行為を行うことでもなく、健康管理と緊急時の対応になります。

 

<有料老人ホームにおける、看護師の主なスケジュールの例>

8:30  出勤

9:00  朝礼・申し送り

9:30  巡視・バイタルチェック

9:30  通院の付き添い、服薬準備

12:00  休憩

13:00  巡視

14:00  バイタルチェック

15:00  通院の付き添い、レクリエーションの参加など

16:00  巡視・記録、夜・翌朝の服薬準備

17:00  夕礼・申し送り

18:00  退社

 

これらが有料老人ホームにおける日常ですが、看護師に求められることはこれだけではありません。緊急時の判断と対応です。突発的な熱や意識レベルの低下など、状態に合わせて提携病院への受診を指示したり、救急車を要請して同乗するなど、状態に応じた判断が求められます。この緊急時の判断と責任こそが、看護師に求められることなのです。

 

3、 有料老人ホームの看護師の勤務体制は?夜勤について

有料老人ホームでは、看護師の24時間体制の勤務をうたっている施設もあれば、日中のみとしている施設もあります。24時間体制の有料老人ホームでは夜勤シフトもありますが、必ずしも夜勤があるとは限りません。夜勤のみ勤務する看護師もいますし、看護師個々で契約内容が違うため、交渉具合では日勤のみの勤務にすることも可能です。また、場合によっては比較的短期間で入れ替わる派遣というスタイルで勤務する看護師もいます。民間事業だからこそ、勤務の内容や看護師の設置体制は各施設によって違います。求人内容をよく見比べ、自分のライフスタイルや体調を考慮して検討しましょう。

 

4、有料老人ホームに勤務する看護師の給料は

看護師は勤務する場・勤務時間のどれも自由度の高い業種です。夜勤ありの急性期病院でバリバリに働くのも、有料老人ホームでゆったりと利用者と接しながらストレスフリーで働くのも、どちらも間違いではありません。働くスタイルの違いです。

公立病院の場合は医療機関ごとに大きな差はありませんが、民間の医療機関や有料老人ホームでは、年収・給料に大きな差があります。緊急時の対応がメインとして、平時はルーティンワークのみでも、満足いく給料を受け取ることも可能です。

 

まとめ

民間で運営する有料老人ホームは自由度が高い分、事業者によって勤務体制や給与が大きく違います。ホームの雰囲気も独自のものがありますので、ただ年収だけではなく、勤務内容や勤務時間もよく検討しましょう。何より、入所者がいきいきしている施設で働きたいものですね。

 

参考サイト

有料老人ホームの概要(平成25年度)(厚生労働省)


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