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転職回数が多い看護師の退職理由の正しい4つの書き方・伝え方

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転職回数看護師

看護師は女性が多く働いており、結婚、育児、女性特有の人間関係、過酷な労働環境などから離職率が高い職業の一つとなっています。どうしても職場を辞めないといけなくなった場合、次の転職先へうまく移るにはどうするのが得策なのでしょうか。転職回数が多い看護師という職業だからこそ知りたい、退職理由の書き方、面接での印象が良い伝え方についてお話しします。

 

1、看護師の離職率と転職・退職の理由

離職率は、日本看護協会が以下の算出方法に従って決定します。

常勤看護師離職率(%)=その年度の総退職者数÷常勤看護師の数×100

新卒看護師離職率(%)=その年の新卒退職者数÷新卒採用者数×100

この方法で算出したデータを表しているのが、以下のグラフです。

 

看護師の離職率

 

 

この表をみると、年々離職率が低下してきているものの、実際国内で働く看護師が100万人ほどいる中で、毎年10万人以上が辞めているという計算になります。勤めて1年以内に辞める新卒看護師の割合も2011年度では7.5%と高い数値をたたき出しています。ではなぜここまでに看護師が離職してしまうのでしょうか。

 

■結婚・出産

これは看護師以外の職業でもいえることですが、結婚に伴った旦那の転勤や、出産・育児に専念するため一度職場を離れざるを得ない状況です。システムが整った病院では、妊婦でも働きやすいようリーダー業務やデスクワーク、短めの日勤など様々な働き方ができますが、余裕がない病院では、妊婦看護師に対する配慮がなく早々辞めてしまう看護師がいるのも現状です。

 

■女性特有の人間関係

女性が多くを占める職業ですから、集団でのいじめや悪口、新人を狙った八つ当たり、師長に気に入られなければ休みが取れないなど、理不尽なことが山ほどあります。もちろん病院や部署によって雰囲気もがらっと変わりますが、一度こじれた人間関係を修復することは大変困難を極めます。人間関係が良ければどんなに仕事がきつくても乗り切れるので、人間関係は大事にしたいところですね。

 

夜勤が合わない

有床病棟では夜勤があります。徐々に慣れていくものですが、どうしても体に合わず体調を崩してしまうことも。日勤だけのクリニックなどに転職する看護師も多くいます。

 

残業代がつかない

病院によって、残業代がつかないことがあります。サービス残業だと日々の疲れがたまるだけではなく、収入に反映されないのでモチベーションも下がる原因に。そのほかの看護師の離職率と離職の原因については、「公的機関の統計データで調査!看護師の離職率を下げるための10の対策」をご覧ください。

 

2、看護師の転職・退職理由の書き方

転職する際の志望動機、退職した理由は最も重要視されるポイントです。熱意や誠意があっても、それを上手く言葉にできなければ評価は下がり採用されないことも。履歴書で注意したいポイントを以下にまとめます。

 

■履歴書の文字は丁寧が当たり前

履歴書をぱっと見た印象で、真っ先に飛び込んでくるのは字の美しさです。見にくい、整っていない字はその人の人柄の先入観を与えてしまいます。今までの自分の中で一番丁寧な字を心掛けましょう。

 

■ネガティブな言葉で書かない

例えば、「収入が低かったため退職しました。」と書くと、採用担当は「働きたいのは給料目的か」と感じてしまいます。それよりも「専門性を高めてスキルアップしたいので」と書く方がベターです。「人間関係が苦手だった」と書くよりは、「温かい看護を心掛けたい」「貴院の温かな雰囲気に惹かれた」のようにポジティブな言葉に変えましょう。

履歴書のさらに詳しい書き方、手渡し方ついては、「看護師の転職に役立つ履歴書・封筒の書き方と手渡し時などの5つ注意点」をご覧ください。

 

3、面接での転職・退職理由の伝え方、面接マナー

履歴書で簡単に退職から転職までの経緯を書いた後、面接で具体的に志望動機、退職理由を聞かれます。質問に明確に、わかりやすく答えられるよう、あらかじめ準備しておくのがコツです。

 

■当院を選んだ理由

なぜ数ある病院の中で当院を選んだのか、ここは具体的に話したいところです。

・他の病院にはなく当院にはあるもの

・見学してみてわかったスタッフの雰囲気

・病院の方針

・看護体制

などを自分の体験と絡めて話しましょう。その他の志望動機については、「看護師の転職は面接と履歴書で決まる!看護師の志望動機例文108選」をご覧ください。

 

■退職理由は安心して受け止められる程度に

結婚や妊娠、旦那の転勤など仕方なく退職に至った場合はそのまま伝えても問題ありませんが、人間関係がぎくしゃくして働けなくなった、うつ病になってしまった、給与が不満だったなどのマイナス面で退職した場合、退職理由を相手が聴いて安心できる言葉に変えましょう。

マイナスな回答 安心できる回答
いじめに遭った 貴院では○○のスキルを磨きたい
うつ病になった 貴院のスタッフに好感がもてた
手取りが少ない 今よりもスキルアップしたい

 

■入職日は現実を考えて

適応障害やうつ病で退職や転職する看護師は多々います。環境を変えることでいきいきと働けることもありますが、職場に早期復帰することで症状が再燃することがあります。医師の指示に従い、いつごろからなら復帰できそうか相談し、無理のない範囲で入職日を決定しましょう。

 

■面接時の態度やマナーに気を付ける

入退室の仕方、面接中の座り方から面接官は見ています。第一印象を良くするためにも、ビジネスマナーは覚えておきましょう。ビジネスマナーについての詳細は、以下の動画と、「看護師の面接が成功する4つの心構え|適切な服装と質問・回答例」をご覧ください。

 

https://youtu.be/EXL632t26HE

 

出典:入退室と座り方のマナー(ワンポイントマナーレッスン9-日本サービスマナー協会)

 

4、退職・転職理由に使ううそについて

退職理由、転職理由を伝える際、ついても良いうそと、悪いうそがあります。うそを使うか使わないかの基準は、転職先の病院でそのうそが伝わった場合に自分が苦しむか苦しまないかで判断してください。面接時に話した内容は、まとめられて病棟での申し送りであらかじめ話されます。「○○病院の○○科の経験○年目の看護師が入職するそう」「スキルアップでこの病院を選んでくれた」「リーダー経験があり」など。その時点で、入職日の前から、既に臨床スタッフに先入観を与えるため、もし面接内容と働き様があまりに違う場合は痛い目を見ます。

 

■経歴や立場を偽装しない

どんな病棟でどんな役職をしていたのかは、見栄をはって伝えないことです。「リーダーをしていた」「プリセプターの経験あり」「どこまでの手技が自立している」などは必ずありのままを話しましょう。間違った情報を伝えてしまうと、予想以上の仕事が任せられインシデントを起こす原因になります。

 

■わからないことを聞かれた場合は態度を意識する

面接官の中には、あえてわからない医療用語の説明を求めたり、意地悪な質問をしてくる面接官もいます。難しすぎる質問をしているのは、面接者をふるいにかけているのではなく、きちんとコミュニケーションがとれるかどうか試しているというのがポイントです。知ったかぶりをしたり、あてずっぽうで答えるのではなく、「すみません、わかりません。」と答える素直さが好印象を残します。

 

■学歴詐称や職歴詐称は絶対にNG

入職が決まったら提出しなければならない書類があります。雇用保険被保険者証、源泉徴収票には、直近の退職日や病院名が書かれているので、もし学歴詐称、職歴詐称をしている場合はすぐにばれます。最悪就業規則から懲戒処分になることもあるので、詐称は絶対やめましょう。

 

まとめ

離職率が高い看護師だからこそ、いざ自分が転職する際には面接・履歴書の書き方をマスターしておきたいものです。マイナスだった過去を相手に安心して受け入れてもらえるような言葉の配慮、転職先で一緒に働きたいと思ってもらえるような態度は日々の練習から培われます。看護師不足は深刻ですが、面接はあらかじめ練習しておかないと不採用になることもあるので、準備は入念に行いましょう!

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